[Design Consulting]Salon : Nagomi

[Design Consulting]Salon : Nagomi

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本来廃材となる間伐材を活用しアロマオイルを製造しているNAGOMIにとって、ブランドコンセプトを体現するこのサロンは利用者に自社製品・サービスの価値を伝える最適な場となる。サロンに使われている木材には、NAGOMIが製造するオイルと同じ和泉泉州の木材が使用されており、空間に対する親密さはそのままNAGOMI製のアロマオイルや資源活用のポリシーへの親しみに直結する。また施術空間に配置された木の柱にくり抜かれた洞にはNAGOMI製のアロマオイルがディスプレイされ、オイルが和泉泉州の木材から精製されたものであることが視覚的に表現されている。 このサロンは質の高い空間デザインとセラピー体験の提供によって、資源の地産地消や廃材活用を通じた環境保全を訴求していく拠点となっている。NAGOMI製品が広く使われることは、和泉泉州の資源活用を促し、このサロンはその製品の魅力を適切に伝えている。またサロン空間を構成する木材の柱には、廃材を含む泉州の木材が使われ、地場産の材料の品質や廃材利用の可能性を発信する場となっている。床・壁・天井に使用されている土の塗料は、千年以上前弥生時代から土器の材料として使用されてきた歴史があり、木材とともに和泉の歴史や文化を支える重要な素材である。このサロンの設計を機に塗装材はHabitatとしてブランド化され、次世代に技術を継承していく契機にもなった。 中央に施術空間を配置し、両サイドにサニタリー、収納を配置したプランは施術者、利用者双方にとって最適な動線計画となっている。ビルの構造材である柱梁は施術空間からは見えないよう隠す処理を施すことで、空間がシンプルでノイズレスになり、よりリラックスできるよう配慮している。また施術空間が内の素材は一部の機材を除きすべて自然素材に包まれていることで、室内ながらもまるで自然界に身を置いているような心地になる。樹皮を敢えてそのまま残した木の柱は、自然物ならではのゆらぎを与え、空間にアクセントを加えている。照度を抑えた空間に浮かび上がる自然の森林そのままの樹皮と土の色は、利用者に落ち着きを与えている。

Osaka
2023.11

Photo : Yasunori Shimomura

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